正論での反対って、だいたいが夢を壊してきていることに、
自分が揺れているときは、まったく気づけないんだよね。

特に私自身が一番最初に、
「起業をする」といったとき、
賛成してくれる人間は誰一人としていませんでした。

親は当然大反対ですし、
せっかく就職して当時は手取りで35万円ぐらい
サラリーマンとして収入を毎月得ているときでした。

辞めた理由はたくさんあるんですが、

「俺は人に使われることが、本当に向いていなかったから」

簡単に言ってしまえば、人に指示されることが、
何よりも大嫌いだったわけです。

毎日くたびれたスーツを着て、
いちいちネクタイを締める毎日にもうんざりしていました。

このときは息子もまだまだ小さかったときで、
いろんな意味で自分の中では最大の冒険をしたんだなと、
今、冷静になって振り返るとそう思います。

私はそもそも不器用な人間ですから、
独立をしても、すぐにV字回復のように、
収益は全然上がることがありませんでした。

これじゃあ子供をロクに育てられないから、
起業をしたのに、3つぐらいのアルバイトは、
常時やっていた気がします。

早朝は新聞配達をして、昼間はパチンコ屋で、
夜はバーテンダーのバイト三昧の仮面起業家

バーはマスターに許可をもらって、
暇な時間に事業のアイデアとかを練っていました。

やっぱり常に不安でしたね。

周りの同期はどんどん役職とかついて、
年収で言えば700-800万円もらってる奴もいて。

幸せそうな家庭をちゃくちゃくと構築しているのに、
私は嫁に逃げられて、一人で息子を育てながら、
起業をしているのにバイト生活..

やっぱり周りが「起業なんてやめたほうがいいよ」
と反対されたのは、正しかったのかと何度も迷いました。

もう一回普通にサラリーマンに戻ろうか、
悩んだことは一度や二度ではありません。

当時勤めていたバーでは「喋らないバーテン」と称して、
実は密かに人気があったのは事実です。

そんなのに需要があるのかという話ですが、
なぜか私に悩みを打ちあけていくのです。

私はまったく深入りせずに、
ほぼ相づちしか返さないのが
最高に心地が良いと謎の好評価がありました。

毎月40-45は出すから正社員にならないかという誘いもありました。

でも私は、独立の道を諦めませんでした。

そんなときですね、起業した仲間の一人から、
セールスと文章の腕を買われて、
海外のマーケッターのコンテンツを翻訳する
事業を一緒にやらないかという打診があったのは..

このときは借金がまだ1,500万ぐらいありましたし、
そんな状況で小さな息子もいましたから、
即答で「俺でよければなんでもやります!」と答えました。

それからはバーテン以外の仕事をすべてやめて、
この事業にすべてを全力投球しました。

もちろんこのときも、周りには相当な反対を受けました。

成功の前例がない、そんなものは売れるわけがない、
そもそも翻訳してくれる人間はいない、、

何度もめげそうになりましたし、
何日徹夜をしたのかもはや記憶がありません。

それでも我々は、がむしゃらにやりました。

大阪のへんぴなところにある小さな事務所で、
俺と、そいつと、その相棒の3人で、
息絶えたように朝、床でそのまま眠りこけて..

朝の7時には飛び起きてまた仕事をする日々。

この当時を振り返ってみると、
現状の俺はここまでの冒険ができていなくて、
どこか守りに入っていることは正直否めません。

姑息な計算と、狡猾な立ち回りで、
投資から得た配当を分散して上手に子ずるく回すだけ..

だから私は、このサイトを作ったのかもしれない。

 

予定調和な人生を続けていたらダメになる、
そろそろお前自身も殻を突き破るときだろ?

 

同時の起業仲間だったら、
きっと俺にそう言ってきたでしょう。

 

お前の人生、それじゃあもったいないだろ?

 

彼がよく言っていた口癖でした。

私はずっと「楽しいこと」だとか、
「面白いこと」だとか、いわゆる自由を求めていました。

自分が楽しいことをやって、面白いことを続けて、
それがお金になればこれほど幸せなことはないと考えていたのです。

でも最終的には、

楽しいことを続ける最中に、
自分の好きなことすべてで世界は満たせないことに気づきます。

苦手なこともやらなければいけないときはくるし、
理不尽な波に飲まれて、資金が枯渇するときだってある。

仲間だと思っていた人間に裏切られて、
茫然自失になることだってある。

自分にあまりにもできないことが多すぎて、
未来を変えられない無力さに、打ちひしがれるときがくる。

やるべきことがわからなくて、
自分の才能のなさに絶望を覚えるときもある。

それでも、貴重な人生の時間という財産を、
お金と交換して無意味な毎日を浪費する生活に、
ピリオドを打ちたかった。

別にすぐにサラリーマンをやめろだとか、
起業をしろだとか、投資をやれという話ではありません。

少しずつサラリーマンの脳を切り替えていきながら、
自分の手でしっかりと稼ぐ力をこの先持っていかないと、
これからの時代は、間違いなく不利に働きます。

サラリーマンの思考で本を読んだり、
音声を聞いても、自分の中に入るのはせいぜい2割です。

もしあなたが、会社員として働いていなかったら?

手に取った書籍や、デイリーストーリーなどの音声を、
どういった気持ちで聞いていくのかを、ほんの少しだけ考えて、
聞いてみるとまた違った発見があるかもしれません。