自分の思考を肯定するのって簡単だけど、
それを最初は否定して、
検証を繰り返したほうが、強くなれるんだ。

私たちは「自分が常に正しいと思いたい」生き物です。

そうしなければ、混乱してしまって、
時おり狂いたくなることもあるでしょう。

よく自己啓発でありがちなのは、

「あなたに不幸が起こるのは、
そのネガティブな感情が原因です」

「ポジティブなことを考えるようにしてください」

こんなのはどん底状態にいるときに、
毒にも薬にもなりません。

ですがワラにもすがりたい状況下のとき、

――そうか、今の人生をよくするためには、
とにかくポジティブな思考になる必要があるんだ。

こう思ってしまうんですよね。

でもそれが、大きな間違いとも気づかずに。

無理矢理なポジティブ作りは
後の不幸につながるから注意しよう

はい、完全に昔の私はこれを信じてしまって、
さらに不幸がやってくるのです。

なぜかというと、現実のあなた自身が
ポジティブな感情ではないのに..

それを「無理やり」ポジティブな感情に
持ってきているだけなので、当然強いストレスがかかります。

強いストレスがかかるということは、
思考は当たり前ですがネガティブなままです。

つまり「不自然なポジティブ思考」というのは、
ネガティブなままとまったく変わらないんですね。

はい、それでは実際のネガティブな思考を
感じてしまったとき、どうすればいいのか?

これは簡単です。

あなたが楽しいと思うことを、全力で楽しむこと

私が借金時代、貧乏生活がとても長かったのは、
すべての思考が借金にフォーカスされていました。

実際問題として、借金を抱えている方は少ないと思いますから、
「お金がほしい」「収入が低い」みたいな問題だとしましょう。

そういうときは「問題を思考の外に置く」
ことが重要になります。

運命が変わらない人の大きな特徴として、
現状抱える一番の問題(ここではお金だとしましょう)を、
常に毎時間考えている状態になっています。

そうすると潜在意識は常に「お金がない」
という思考をさらに増幅させます。

それを防ぐためには、現状でできうる、
あなたが楽しいことをひたすら行います。

そうすると「その瞬間」は楽しいという
感情を味方にすることができますから、
一瞬でも「お金の問題」は瞬間的には忘れます。

それを続けていくと、

「ああ、俺は今こんな状態だけど、
まだ自分は楽しむ余裕もあるんだな」
と思うことができます。

ネガティブな思考を持っているとき、
お金がないみたいな金銭的な問題を抱えているとき、

もっともやってはいけないことは、

お金や時間が理由で
あなたが楽しいと思うことをやめてしまうこと

「お金がないから、趣味をカットしよう」

「収入が増えないから、楽しみを減らそう」

「給料が低いから、やりたいことを我慢しよう」

これは最悪のケースです、

実際やってみればご理解頂けると思いますが、
こういう形になってしまうと、
ますます今の状況は、ほぼ確実に悪化します。

それは「楽しみ」ということを
自らが奪うことによって、
さらにネガティブな思考を増やしてしまい、
すべての時間を問題点にフォーカスするようになるからです。

特にお金があんまりないときには、

こんな状態のときに、楽しんだって仕方ないよな

という思考が我々を支配します。

貧乏時代の私ももれなくそうでした。

ですが全財産が30万円もなかったときに、
思いきって14万円のフルートを購入して、
月額1万円のレッスンを頼んだのです。

あまりにも人生がつまらなくて、
なんのために生きているのかがわからなかったので、
清水の舞台から飛び降りる覚悟で趣味を始めたんですね。

レッスンを受けたのは2年間でしたが、
フルートをやるために猛烈に仕事を頑張りました。

人間本当に本気になれば、月に1万円ぐらいの
余力資金は確保できるんですね。

このとき手取りで給料は15万円もなかったですし、
息子も普通にいましたから。

はい、私の場合は「趣味」にフォーカスしましたが、
別にここは「投資金」に充てても構いません。

ただしその場合は、あなたが本当に
投資を「やりたい」という気持ちがないとダメです。

稼げそうだから、この案件は間違いなさそうだから、
お金を一気に増やしたいから、という気持ちで始めると、
それはどこにも「楽しさ」がないからだいたい失敗します。

なので私のケースみたいに、

はっきり言ってしまえば「趣味」をスタートするのが、
一番ネガティブな感情を薄れさせることができる方法です

「お金がないから、趣味ができない」

「給料が少ないから、楽しみが何もない」

これは正直なところ「単なる思い込み」です。

音楽や楽器というのは、安い楽器であれば
10万円もしないものがゴロゴロあります。

毎月のレッスンだって
最初は独学で始めたっていいわけです。

投資だってそう、10万円からスタートして、
そこから徐々に投資を好きになって、
じわじわ種銭を増やしていけばいいんです。

お金がないときって、自分の思考だけを
「肯定」しがちです。

たとえば、

「こんな状況で趣味なんかやってもしょうがない」

「今の貯金じゃ、やりたかったことは何もできないな」

ですがその思考は本来「否定」するべきものであって、
固定概念を吹き飛ばしていく必要があります。

特に厳しい状態のときにこそ、

忘れかけていた趣味ややりたいことに、
「熱中」することが必須なのです